山と桜3 [八ヶ岳]
最低気温はマイナス2度 [八ヶ岳]
☆登り
稜線では風が吠えていた
お地蔵さんの所で半袖のシャツの上にウィンドヤッケを羽織った
空に巻雲が流れ出し、明日の天気は怪しいかもしれない
展望荘に荷物を置いたら今日のうちに赤岳を往復しておこう
☆夜
「これから20mくらい吹くよ」小屋番さんの予報が当たったようだ
ゴーゴーと云う音とともにガタガタと小屋も揺れる
これでは、明日の横岳の岩場で難儀するかもしれない
治まってくれる事を願い布団に潜る
☆硫黄岳へ
「硫黄小屋の手前が一番強いからね」
小屋番にアドバイスをもらって横岳の登りにかかる
横岳を通過して鞍部に下り切るとそこは風の通り道
何度かフラつくのは歳のせいばかりではないようだ
☆硫黄小屋
強風で体感温度がヤバイ
小屋に逃げ込んで熱いココアを注文
昔ながらの佇まいの小屋だが小屋番はすこぶる優しい
今度泊まりに来ようかな
☆下山
硫黄岳では少し吹かれますが、下り出せばもう心配ないでしょう
だだっ広いゴーラ状の頂上には風が踊っていて、荷物も下ろさず早々に退散
小屋番の云う通り赤岩の頭方面にわずかに下れば、もうそこには夏の日差しが
半袖のTシャツ一枚でも大汗かいで赤岳鉱泉に下った
2016年6月 八ヶ岳
ウソとアサギマダラとカミナリとテラス [八ヶ岳]
晴れる予報の休日、友人を誘って蓼科山へ
☆ウソ
7合目から森の中の急坂を登り終えると目の前に小屋が現れる。
その小屋ー蓼科山荘ーの右側に餌台があって頭が黒く首のあたりが赤い鳥がヒマワリの種をついばんでいた。
親子連れが……「お父さん、鳥だよ」 「あれはウソと言うんだ」
子供は「ウソォ〜〜〜」……とは言わなかったが……そうなんだ「ウソ」って言うんだ……。
カメラを構えて「こっちを向いて」と言ったて聞く相手じゃない……長いレンズ持っていませんと言い訳しておこう……写真なぁ〜し。
☆アサギマダラ
頂上でお昼得を食べて、そろそろ下ろうと腰を上げると小屋番さんが「アサギマダラがいるよ」と教えてくれた。
どれどれっとカメラを取り出したが、彼の蝶はヒラヒラと舞い上がって遠ざかって……長いレンズが無いので、写真とれぇ〜ず。
旅する蝶アサギマダラ、その美しく優雅な姿をまぶたに焼き付けて……今日の一番だったかも。
☆カミナリ
登るにつれて多くなった雲、山頂を後にする頃には遠くの方でゴロゴロゴロ……カミナリ様のお出ましか。
急いで将軍平まで下ろうと思っても、蓼科特有のゴーロ道……なかなか前へ進めない。
耳を澄ませば、カミナリ様は南の方に遠ざかって行くようで、ひと安心。
蓼科山荘の親父さんの「カミナリに気をつけてね」に送られて急坂下る。
「気をつけて」って言われてもなぁ〜
あっ、帰りも食べようと思っていたバニラアイス……
☆テラス
テラスの椅子にゆったり座ってコヒー片手に
「昨日は楽しかったね」
「ディナーも美味しかったね」
「ベッドに入ったらバタンキューだった」
「窓が開いているなんて知らなくて、寒くて目が覚めちゃった」
木漏れ日の中、ウグイスの声を聞きながらテラスで朝食。
ふぅ〜〜〜
うだる暑さの我が家に帰りたくねぇ〜〜〜!
2015年8月 蓼科山
白駒池 [八ヶ岳]
☆白駒池駐車場
沢山のフォトグラファー……三脚にデジイチ乗せて……ほとんどオジサンオバサン……私はお爺さん。
「コンニチハ。池の写真撮りですか?」とニコンとソニーの2台持ちのオジサンに声をかけた。
「池には行っていないよ」
「天気がイマイチですからねぇ」
「特に今日みたいな天気の日は苔が良いんだよ。………………」と苔写真のレクチャーが始まった。
潮時を観て「苔を見に行ってきます」と分かれた。
ここにいるフォトグラファーがみんな苔撮りでもないだろうと思ったら、道々三脚立ててレンズを森に向ける人達多数……そうなんだ、苔なんだ……難しそうだなぁ〜。
☆高見石
大石が積み重なった上に登ると展望が開ける。
眼下に白駒池が、少し遠くに雨池が、深い森の中にぽっかりと口を開けている。
登ってきた方向を振り向くと、あれは中央アルプスか……とすると右の高い所が木曽駒岳 宝剣岳、左の高い所が空木岳と言う事になる。
先週天狗岳で会ったおばさんも、あとひと月もすると小屋番に入るのだろう。
空木岳……聖岳とともに名前の好きな山だ……登らねば。
☆白駒池
池は無人だった。
デジイチ三脚隊がまだいるのかと思っていたので、嬉しいような少し寂しいような。
一周しようかとも思ったが、いつもの事ながら時間がないから……
ここでも何も彼も次回回しにする悪い癖が出てしまうなぁ。
☆さて、上半期のメーンイベントの予定を組んだんだけど……お天気がねぇ〜〜〜。
2015年6月 丸山〜高見石〜白駒池
天狗の頂上で [八ヶ岳]
唐沢鉱泉から樹林帯を2時間程も登って、植生が這松に変わると西天狗は近い。
林の中の苔むしたシットリとした道もそれはそれで嫌いではないが、遮るもののない森林限界より上がさらにいい。
着いた西天狗の上から、八ヶ岳の盟主赤岳をはじめとする八ヶ岳連峰が、遠目にもそれと分かる槍ヶ岳や穂高岳が、先週登った乗鞍岳が……
ぐるっと展望を楽しんだら、少し先の東天狗に登ろう、開けた明るい尾根道を……コースタイム15分とあるけど、爺さんにはどうだろう。
東天狗の頂上が近づくと賑やかな笑い声が降ってきた。
「コンニチハ。どちらからですか?」……きっかけはいつもこう。
「駒ヶ根からなの」
「中央アルプスの?」……山好きとしては羨ましい限り。
「そう、私たちそこの女子会なの」
彼女達のカメラのシャッターを切った後……
「皆さんの写真を撮っていいですか?その写真をブログにUPいいですか?」
「いいけどちょっと待って、サングラスかけるから」……ハイポーズ!カシャ!
っで……
「駒峰ヒュッテって知ってますか?」
「空木岳のですか?地元の山岳会が運営してるんですよね」
「そう、私そこの小屋番してるんですよ。ぜひ来て下さい。とてもいい所ですよ」
「行きます、必ず行きます。何時かは泊まりたいと思っていた小屋なのです」
っで……
しばらく語り合い笑い合って、別れぎわ……「これどうぞ」といって渡してくれたものは……駒峰ヒュッテの手ぬぐい……なんと記念品まで頂いて……駒ヶ根の女子会の美女軍団の皆様、ありがとう御座いました。
早速スケジュール組まなっきゃ。
下りは大石小石ゴロゴロ道……膝に負担をかけない様に、コケて怪我をしない様に……実はこう云う石ゴロの下りが苦手……八ヶ岳周辺はこんな場所が多いんじゃない?……編笠山から青年小屋までも飛び石道だったし。
「嫌いなはずの横尾から上高地の道が、なぜか恋しいね」……呟きに私は黙ってうなずいて……膝があやしくなった頃唐沢温泉に到着。
時間がないから温泉は次回にお預けだ……いいお風呂らしいけどね。
2015年6月 天狗岳にて
フフフ! [八ヶ岳]
☆ピラタススキー場
駐車場も薄い霧の中にあった。
見上げるゴンドラは霧の中へと姿を消した。
来たからには……とりあえず滑ろうと一日券(シニア¥2500ー3回乗れば元が取れる)を購入して乗り込んだ。
スタート地点から辺りは真っ白でコース幅も分かりにくい。
何回か滑った所でますます霧は深くなり、非圧雪コースへ入り込んで苦労してしまった。
ここいらが引きどころと駐車場に戻った、「今日のスキーはおまけだから」と呟きながら。
☆招待券
お正月、家族の1人が引いた福引きが「特別賞」……その内容は「蓼科東急リゾート一泊ご招待」
「お義母さんいつもありがとう御座います。これでゆっくりして下さい」「ディナーはラコルタのフルコースを、勿論支払いは僕たちが……」と頂いた思わぬプレゼント。
だから、今日はスキーなど二の次でゆったりのんびり骨休め。
湯に浸かって、少し本を読んで、レストランに送ってもらって、ちょっぴりワインを頂いて、フルコースに舌鼓を打って、帰りも送ってもらって……と殿様気分を味わったら、部屋に帰って本の続きを読みながら寝てしまいましょう。
霧がいつの間にか小雪に変わってさらに冷え込みが厳しくなっても、私たちはほんわか温もりに包まれていた。
みんな……ありがとう。
2015年1月 蓼科東急リゾート
蓼科高原 [八ヶ岳]
☆大晦日
階段を小さな足音がトントンと登ってくる
「ジージ、オ・キ・テ」
寝ぼけ眼に時計の針がぼやける
太陽はまだ登りきらない。
☆元旦
暗い空から雪が……早起きは止めにして抜け殻の中に潜り込む
ウトウトもつかの間、目覚時計ましがドアをノックする
それを無理矢理布団に押し込む
「早くスキーに行こうよ」とあばれる
雪降るゲレンデに一家10人勢揃い
☆2日
昨日とは打って変わって青空広がって
「ジイジ早く」「おそ過ぎ」と急かされる
今朝は目覚まし時計が2人に増えて
寝正月ならぬ寝不足正月になっちゃった
「ヨォ〜シッ、スキーに行くぞぉ〜〜〜」
☆ゲレンデ
4歳と3歳はスキーを履いてそれぞれの父親の膝前に抱えられてスイィ〜〜〜
時々親の手を離れてスイィ〜〜〜
1歳は今年も母の胸に抱かれてスイィ〜〜〜
夢見心地でスイィ〜〜〜
0歳児はバーバとお部屋でお留守番
来年は一緒に滑れるかなぁ〜〜〜
☆解散
正月休みが終われば、それぞれ通常の生活に戻る
我が家もいつもの2人の暮らしに……
楽しかったねぇ〜〜〜
疲れたねぇ〜〜〜
寂しくなっちゃったねぇ〜〜〜……懐具合が。
2015年 蓼科高原