青春18切符ー春②と③ [北陸]
☆青春18切符春その②・横川往復
登戸→川崎→高崎→横川→高崎→川崎→登戸
40年程前、日曜日午後登り特急あさまの思い出……
軽井沢からの通勤列車並の混雑、横川駅での釜飯と機関車連結切り離し、車窓からの奇峰妙義山、混雑のなか段ボールに入れたアイスクリームを売り歩くオジサン(多分モグリ)……
ホームに売り子の声が響きお客が群がって我先にと名物駅弁買い求め、連結が終わると早く車内に戻れのアナウンスが聞こえた横川駅。
あの頃は活気に溢れていたけど、今はチョット寂しい終点横川駅、線路はここで途切れて先はない。
時間が早ければバスで軽井沢へ出て小諸から小海線に乗ろうかと思ったがそれはまた後日、今日はここまで。
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☆青春18切符春その③・高山本線に乗りに
登戸→川崎→高崎→水上→長岡→直江津→糸魚川→泊→富山→猪谷→高山→美濃太田→岐阜→豊橋→浜松→熱海→川崎→登戸
トンネルを抜けると……いきなりの冬景色で乗客は一斉にカメラを向ける、勿論私も。
ゲレンデに人影はなくリフトは止まったままで、今シーズンの営業は終了なのかそれとも土日はやるのだろうか。
沿線にはバブル絶頂期に建てられたリゾートマンションが場違いに空に向かっていて立っていて、それが雪原に寂しげな姿を晒す中(私だけがそう感じるのかも)、新しい電車は静かなモーター音とエアサスのきしみを残して走り去った。
車窓を眺める旅は鈍行列車に限る。
(信越本線・新学期が始まる前なので学生さんが少なく助かった)
開いたドアの先に桜の木
ファインダーの視界が降りる人に遮られ見え隠れ
適当に連写して自己満足
山に雪、里に花、心ウキウキ鈍行列車旅
この後とんでもない事が起こるなんて……
5時38分発高山本線始発待ち
次第に明るくなる空
ホームの先で山探し
立山も剱岳も分からづじまい
ここからは見えないのかも
冬の名残の風が吹いていた猪谷駅で乗り継いだ列車
春霞の中を高山駅に向かって走る
さて高山での待ち時間153分をどうして過ごそうか
まぁ~行けば何とかなるだろう
高山駅で長い待ち時間
Wi-Fi使えますの看板に誘われて
飛騨牛カレーとコーヒー
PC開いてマッタリ1時間
18切符旅で初めてとるまともな朝食
おっと、少しは高山の街歩きもしないと
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☆大変な事
書こうか書くまいか迷ったのだが……
信越本線登り長岡発直江津行き普通列車に乗車中、柏崎〜鯨波間にて……
激しい警笛直後に急ブレーキ(体が前に持って行かれて窓枠に置いたペットボトルがとぶ)……少しして何かが車体に当たる鈍い音……列車は少し走って急停車……「ただいま人身事故が発生しました」「関係各所に連絡しています」「この場所にしばらく停車します」「怪我をしたお客様はいませんか」「これから現場の確認に向かいますが、当列車はワンマン運行の為他に乗務員がいません。しばらく乗務員がいない状態になりますが、危険ですので車外には絶対でない様に、また外は覗かない様に願います」のアナウンス……警察、消防、JR職員の順に現場に到着……消防による乗客の怪我等の有無の確認……警察による乗客数の確認……JR職員による行き先の確認……消防は再度怪我の有無を確認後撤収・警察は現場検証……事故発生後約1時間20分して運転再開(運転手は交代)……約1時間10分遅れで直江津着。
事故自体に何かを言う立場に有りませんが……乗務員は落ち着いて(気は動転していたと思いますが)事に当たっていた様に思いました。
乗客は皆さんも落ち着いていて、不満を言う事もなく席についていました(何人かは現場の方を見ようと後方車両に移動してました……私もこの何人かに含まれます)。
その時、時々する様に運転席の窓から前の景色を楽しんでいたとしたら、その瞬間を目撃する事になっただろう。幸いと云うか何と言うか、その時はボックスシートで半分寝ている状態で流れる景色を見ていた。もし目撃したとしたら、臆病者の私は富山のホテルで一晩中うなされ続ける事になったかも。
以上今回たまたま乗車した信越本線の事故のことでした……あくまでも自分の記憶に基づいて書いていますので、事実とずれている箇所があるかもしれません。もし違っていたらスイマセン。
やっぱり書かなかった方が良かったかな。
2017年4月 青春18切符
いっしょにまいるー上空から [北陸]
北アルプスの山小屋でのんびり日の入りを待っていると、はるか上空を西日を浴びながら飛ぶ飛行機を見る事がある。後方に白い飛行機雲を引きながら、時には2機続けてやってきたりする。そんな時、飛行機からの北アルプスはどのように見えるのだろうかと思ったりする。
2月末で消滅するANAのマイルが有る。
そのマイルを使って「いっしょに参る」といこう……運賃は2人で往復21,000円、向かうは小松空港……北アルプスを跨ぐ飛行ルート…… 曇り空の羽田を飛び立ち雲の中をぐんぐん上昇する。
窓の外は真っ白で視界は無くがっかりしていると、突然青空が現れてカメラを再び取り出した。
左手後方に雲上の富士山、眼下に八ヶ岳連峰、あれは御岳山か乗鞍岳か、遠くに白山が、そして着陸態勢に入る直前に槍の穂先がチラッと見えて、山屋の心を和ませる。
今年はいくつ登れるか、春が待ちどうしい。
帰りもアルプス上空を飛ぶものと思っていたが、白山の南側を太平洋に抜けるルートだった。
アルプスは遠く小さかったが、白山は間近に見る事が出来、これはこれで良かった。
愛知県に入ると急に雪は無くなって、やたらゴルフ場だけが目についた。
太平洋沿岸を北上した飛行機は、富士山を見せてくれたのを最後に雲の中に突入して、再び視界が開けたのは着陸直前 雲の下に突き抜けた時だった。
慌ててカメラを出して最後のカット 東京湾を撮った。
この短い旅では、永平寺も泊まった宿も最後に立ち寄った九谷焼の竃も良かったが、私にとっての一番は何と言っても往復の機内の2時間だった。
2015年2月 北陸への短い旅