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遅い夏休み……2峰から1峰(前穂高岳)そして岳沢小屋へ [北アルプス]

16RIMG0113.jpg 2峰の下り

3峰でぐるり展望を楽しんだら2・3のコルに岩稜を僅かに下る。

何故だか分からないが、実は2峰の登りを殆んど覚えていない。

「ショートロープにしようか?」と聞かれて「否」と答えた記憶が微かにあるくらいだ。

あまりの楽しさに記憶が飛んでしまったのか、それとも年齢のせいなのか。

う〜〜〜ん

まあ、とにかく無事に2峰の頂上……1峰(前穂高岳)の姿が大きくなって、頂上でくつろぐ人の姿もはっきり見える。

さて、いよいよ2峰の下り……第二の核心……お楽しみ……と思ったら。

 

 

 

16RIMG0117.jpg 前穂高岳からの北尾根……白い岩肌があるのがが2峰、一旦下がって小さなピークが3峰、踏み跡が見えるのが4峰、その向こうが5峰か?

岩稜を慎重に下降点まで進む。

MMさんが準備している間、岩に跨がって両側の切れ落ち具合を楽しむ。

準備が出来たところで私が先に下りる為に位置を入れ替わるのだが、この時が一番の高度感だった。

「ウッフフフ……ケンスイケンスイ……」とATCをセットしようとすると……

「今日は岩も乾いているし懸垂しないでクライムダウンにします」

「エッ……でも、その方が難しいのでは?」

「大丈夫。下るペースに合わせてロープを出します。ロープにテンションをかけてもOKです。がっちり確保してますから。では、行きましょう。」

そこまで言われれば仕方がない……クラックにそってそろりそろりと下る。

思ったよりも容易く、さほど時間もかからずに下り着いた1・2のコル……少し進んで振り返ると、MMさん懸垂でスルスルと3秒程で2峰をおり切ったではないか……なんだか不公平じゃない!

…………

さあ、前穂高岳へ登ろう。

慎重に1歩1歩歩を進めて……頂上手前でロープを解いて私を前に……「キャッホー!&#*?*#&」……ガッツポーズで1峰(前穂高岳)……2人ガッチリ握手……「嗚呼、ハラヘッタァ〜!」……ザック開いてアンパン出して……「あれっ、同じアンパン?」「おれ、ローソン」「こちらセブンイレブン」……ギャハハハァ〜〜〜……緊張から解放されてか、笑いがはじける。

…………

大分長い時間頂上で過ごした。

その頃から巻雲が奥穂高岳上空から流れて来て……明日は雨かも。

本当に長雨の間に挟まったたった1日の晴天に恵まれた……幸運に感謝。

何時までも北尾根の余韻を楽しんでいたいが、山の天気の変化は早い。

さあ、降られる前に岳沢小屋をへ下ろう。

…………

40年も経つと記憶も定かでなくなるもんだ。

1度だけ残雪が豊富な6月にここを下った事があるのだが、紀美子平の様子さえも覚えていない。

この時は、涸沢〜奥穂高岳〜前穂高岳〜上高地を1日で走破すると云うなかなかハードな計画だった。

案の定重太郎新道の途中で嫌気がさして岳沢ヒュッテ(当時の)に転がり込んで、翌月曜日の授業をサボった。

そんな事を思い出しながら標高差800mを下った……今日もあの時と同じ様にバテて……やっと小屋到着……この下りは結構キツい。

そして、夕食前に私たちの北尾根トレース終了を待っていたかの様に雨が落ちてきた。

 

 

 

 

 

                2016年9月 前穂高岳北尾根

 

 

 

 

 


nice!(98)  コメント(19) 

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コメント 19

夏炉冬扇

深い空の青。
by 夏炉冬扇 (2016-11-06 19:25) 

よしころん

わがやもアンパン ^^v
それにしても、おぉ~こわ~~~~(><)
by よしころん (2016-11-07 07:55) 

nousagi

ココを下るんですか?
寒気がします。(>_<)
by nousagi (2016-11-07 14:37) 

山子路爺

to 夏炉冬扇 さん
穂高連峰の神様の恵みの青空……感謝。

to よしころん さん
当方はセブンのアンパンがメインです。
メニューにジャムパンが加わる事も。
約700m下に涸沢ヒュッテが……良い眺めです。

to nousagi さん
しっかり確保されているので一般ルートの鎖場より安全かも?……出だしが「オッ」と云う感じでしたが。
今でも懸垂させてもらえなかったのが心残りです。

by 山子路爺 (2016-11-08 09:10) 

werewolf

下るというか落ちるというか・・・
想像しただけでゾクゾクしますね。
無事ブログを更新で来ていてよかった♪
by werewolf (2016-11-08 23:14) 

hatumi30331

山登りの醍醐味?
スゴいです!
寒くなって来たね〜
布団から出にくくなって来ました。^^
by hatumi30331 (2016-11-09 05:25) 

OJJ

岩屋さんの考えてることはよう分からん!山子路爺さんのように下りるのはともかくオーバーハングを何故登る???
今日は最高気温が12℃の予想、終日コタツムリになります!
by OJJ (2016-11-09 08:43) 

てばまる

高所恐怖症でもないですが、怖そうですね~
涸沢から登ってる人が見えますけど、いやいや、私は下から見てるだけでいいです。珍しい花でもあれば行きますけど(^^;)

by てばまる (2016-11-09 09:30) 

山子路爺

to werewolf さん
約10mくらいなんですがね。
上から覗くと垂直に感じますが実際は70度くらいですかね……正確には分からないけど。

to hatumi30331 さん
何が醍醐味かは人それぞれだと思いますが、私はどちらかと言うと岩っぽい所が好みです。でも、これ以上は自分の守備範囲を超えてしまうので、ここまでですかね。

to OJJ さん
多分、高みに到達するルート上にたまたまハングが有るからからじゃないかと思たりもするんですが。岩に取り付いている時の気分は、なぜか爽快なんですよね。まあ、技術的に優しい場所だと言う事も多分にあるとは思うんですが。

to てばまる さん
ことさら恐怖感にかられる場所はなかったです。
だだし、細かな状況を思い出せないので、余裕はなかったかと……濃い紫の花(チシマキキョウ?)が咲いていたような……???


by 山子路爺 (2016-11-09 11:23) 

sigedonn

美しいでしょうね~
でも、読んでいるだけで力が入って、
「ふ~っ」と息を吐いてしまいました。
by sigedonn (2016-11-09 17:34) 

暁烏 英(あけがらす ひで)

まだまだいけますね! うらやましい。こちらはもう無理となりました。
by 暁烏 英(あけがらす ひで) (2016-11-09 21:28) 

パパ太郎

こんばんは
私も登りたいなあ♪
by パパ太郎 (2016-11-11 02:04) 

はなだ雲

学生時代からずっと登っていらっしゃるんですね
昔と今では、体力と経験値
変わったでしょうネ
by はなだ雲 (2016-11-13 16:36) 

bpd1teikichi_satoh

素晴らしい前穂高岳の写真!空の青さが違いますね!
by bpd1teikichi_satoh (2016-11-14 11:10) 

ひろたん

楽しそうは下りですね。
やはり懸垂が良いですか^^
下りてみたいよ~~~
いつかはきっと・・・
お天気が悪いから、今年は予定の
半分も行けてないです^^
困った^^重太郎新道は登り、きつかったですよぉ。
by ひろたん (2016-11-16 14:10) 

山子路爺

to sigedon さん
朝焼けのオレンジ色から紺碧の大空まで堪能しました。
この角度で穂高を見る事は今後ないと思いますので天気に恵まれてラッキーでした。

to 暁烏 英 さん
いやいや、そろそろ無理になる歳になりました。
まあ、出来るかぎり長く山に入っていたいと思います。

to パパ太郎 さん
楽しかったですよぉ〜
でも危険も盛りだくさんですけどね。

to はなだ雲 さん
未だに体力も技術ともにちっとも向上しません。
若い時に鍛えなければダメですね。今回初めて岩登りっぽい所に挑戦しましたが、これが最初で最後だと思います。

to bqd1teikitichianーsatoh さん
山の空気は澄んでいますよね。
私は喘息なんですが、山に入っている時は症状が出ません。

to ひろたん さん
懸垂を楽しみに行ったのですが、クライムダウンになっちゃいました。
ひろたんさんは常々トレーニングしているのできっと楽しめると思います。

by 山子路爺 (2016-11-16 16:56) 

ナツパパ

ご無沙汰しました。
さすがに、ここは本格的な装備と技術が必要なところなのですね。
わたしは写真で拝見するだけで満足です。
それにしても、足許が...ううう...
by ナツパパ (2016-11-23 09:36) 

テリー

体力、脚力があれば、こういう所を、チャレンジしてみたいですが、
もう、無理ですね。写真で、十分です。できれば、ゴープロのようなアクションカメラで動画の撮影して戴ければ、ありがたいです。
by テリー (2016-11-30 10:40) 

山子路爺

to ナツパパ さん
一応クライミング道具一式は必要ですね。
4峰が岩がもろくてやばかったですが、3峰~1峰は実に快適でした。もし2回目があればもっと楽しめるかと……。

to テリー さん
持って行ったコンデジにも動画機能があるので使おうかなと思っていたのですが、登高中はすっかり忘れていました。緊張していたのか、没頭していたのか。ちょっとでも撮っておけばよかったなぁ~。

by 山子路爺 (2016-11-30 20:11) 

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