常念岳2 [北アルプス]
☆別れ
「では、1.5倍かけて常念岳に登ってきます」
「私たちは、孫の保育園に行かなっきゃならないので、急いで下ります」
「またどこかで……」
同室の夫婦はゆっくり斜面を登って行った。
「とっても楽しかったわ」と奥さんが言った言葉の中に、外交辞令ばかりではないニアンスが感じられたのは、私の勝手な思い込みだっのだろうか。
☆小屋番
「一昨年の6月に来た時、今年から小屋番になったんだと言ってませんでした」
「そう、今年は3年目なんです。貴方達を覚えてるよ。」
「うそぉ〜〜〜」
「ほんとだよぉ〜。だから部屋に案内する時に、食堂やトイレの場所をクドクドと説明しなかったでしょう。」
「覚えてもらってたんじゃ、また来なくっちゃね。そうだなぁ、やっぱり残雪期に、こんどは蝶ヶ岳から来たいなぁ」
「待ってますよぉ」
ハイシーズンには、小屋に入りきれない程の人であふれる北アルプスの山小屋。一昨年たった一度だけ泊まった私たちを、覚えている訳は無いと思いつつも、「覚えてるよ」と言われると、「そうなのか」という気がしてなんだか嬉しかった。
5時に保育園に着く様に、少し急ぎ気味に一の沢沿いの登山道を下った。
2014年9月 常念岳
2014-09-09 00:40
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コメント(12)
二枚目、凄く素敵!!
さすがです!
もうすっかり常連!?
覚えてもらってるって嬉しいよね。^^
今日もお月さま・・・
見つめなきゃ!(笑)
by hatumi30331 (2014-09-09 08:52)
ほんとに楽しかったですよ。
同室の奥様。(^^)
そして、小屋番さんも、
ほんとに覚えていたんですよ。
山子路爺さんのお人柄です、きっと。
by nousagi (2014-09-09 11:31)
常念岳へは、TBSのメンバーと一緒に行ったことがあり、たいへん懐かしいです。そのときは、燕岳から縦走。槍、穂高をみがら3泊4日の行程。
by イッシー (2014-09-09 16:28)
常念は未踏です^^;
来年こそ!
by よしころん (2014-09-09 19:38)
このブログを読んでいると、自分まで山に登った気になります♪
それにしても、登山しようと思ったら山はたくさんあるんですねぇ。
by werewolf (2014-09-09 22:22)
to hatumi30331 さん
一回だけの宿泊なのにそう言われて嬉しくなって、下山の足も軽やかぁ~……
満月ですね。赤い大きな月を見ながら帰宅しました。写真は無しですけど。
to nousagi さん
覚えていたのが「変な爺」「バテ顔」……が印象的だったかも。
良く言えば「個性的」……なんてね。
to イッシー さん
一度常念頂上の写真をUPされましたよね。
何年前って言ってましたっけ。私は40年ぶりに頂上に立ちました。
to よしころん さん
もう少し今年が残っていますよぉ~~~。
by 山子路爺 (2014-09-09 22:53)
to werewolf さん
深田久弥の日本百名山以外に登るべき山は数限りなくあって、一生かけても登りきれません。私は剱岳や立山すら登っていない……泣き!
by 山子路爺 (2014-09-09 22:59)
またいい思い出が出来ましたね。 御孫さんのピックアップ気掛かりだったと察します。
今年は北アルプスは2度しか行けませんでした。
by Jetstream (2014-09-09 23:20)
素敵な写真ですよね^^
いつまでも見つめてしまった。
by ひろたん (2014-09-10 19:18)
to Jetstream さん
私も2回ですね。
歳を重ねて何事もおぼつかなくなってきますので、少し焦り気味です。
toひろたん さん
背中の方(槍穂の方)はガスが立ち込めてなんにも見えず、仕方なく安曇野の方にだけレンズを向けました。もう少し雲の具合が良ければ朝焼けもあっただろうに、少し残念です。
by 山子路爺 (2014-09-10 21:42)
翌朝もガスでしたか? しかし自分の場合、この辺りの小屋は素通りばかりしていますねぇ。 今年は、いわゆるご来光を見ていないので、早く天気が安定しないかなぁ・・・。 いい天気なら、泊まっていきますよね。
by おど (2014-09-11 22:38)
to おど さん
翌朝は、穂高側は雲が多かったですが、安曇野側は晴れていました。場合によっては槍穂も見えたかもしれません。
そろそろ山頂でも、澄み切った秋空を望みたいですねぇ〜〜〜。
by 山子路爺 (2014-09-13 13:46)