青年小屋―遠い…… [八ヶ岳]
大将 「いらっしゃい!何にしますか?」
客 「とりあえずビール」
大将 「あいよ!おつまみは?」
客 「持ってきたから……エーと、お新香でも。それにしても遠~いネ、タクシー降りてから3時間以上かかったちゃったヨ。」
大将 「大汗かいたでしょう。まぁ、それだけビールが美味いって事ヨ。」
客 「ウップーッ!ほんとに大将の言うとうりだ、こたえられないネ……!もう一本。ところでこんなに飲んじゃうと帰りが嫌になっちゃうよ。」
大将 「大丈夫だよお客さん、奥に布団敷くから泊まって行きなよ。夜は真っ暗で歩けやしないんだから。」
客 「ホンジャそうしますか、そうと決まればもう一本。大将も一杯付き合いなよ。」
大将 「いいんですか~、では一杯だけ、プ~~!。おーいオキャクサンお泊りだヨ~~!」。。。。。。
。。。夢の中での出来事でした。。。
青年小屋 [八ヶ岳]
その名前にも惹かれた。
編笠山を越えて、岩のゴロゴロした道を赤マークをはずさないように下って行くと、小屋の前にたどり着く。
外壁のトタンは見事に錆び、設立50年の歴史を感じさせる。
対応に出たメガネのかわいいスタッフに「Tさんはいらっしゃいますか」と尋ねた。
残念ながら里に下りていて、土曜日には上がってくるだろうということだった。
彼女は常連でもない私の問いかけを不思議に思ったかもしれない。
そう、Tさんは私を知らないし私も同じだ。
だだ私はTさんの書いた文を読んでいて、その内容に惹かれていたのだ。
北横岳ヒュッテ [八ヶ岳]
女性は遠慮がちに「スイマセン」と奥に声を掛けたが、小屋番には聞こえなかったようだ。
私は大声で「おやっさ~ん、お客さんだよぉ~!」と怒鳴った。
ピンバッジを買った女性は、こちらにかるく会釈してガラス戸の向こうに消えていった。
そろそろ腰を上げないと、立ち寄り湯の時間に間に合わなくなる。
「また寄りま~す!」
「気をつけてネ」 小屋番に見送られて午後の坂道を下った。